『MONSTER』(モンスター) : 完全版 (ビッグコミックススペシャル) 全9巻 完結セット
浦沢 直樹
『MONSTER』(モンスター)は、ビッグコミックオリジナルに1994年から2001年まで掲載された浦沢直樹による日本の漫画。
ドイツおよびチェコを舞台としたサスペンス作品。冤罪、猟奇殺人、医療倫理、病院内での権力闘争、家族の在り方(親子愛、兄弟愛)、人間愛、児童虐待、アダルトチルドレン、トラウマ、東西冷戦構造、ベルリンの壁崩壊の以前以後のドイツ社会などをテーマとしている。
2019年3月時点で累計発行部数は2000万部を突破している。
2008年には、完全版が全9巻で発行されている。
1999年、第3回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞。
2000年、第46回小学館漫画賞青年一般部門を受賞。
天才的な技術を持つ日本人脳外科医・Dr.テンマは、西ドイツ(当時)・デュッセルドルフのアイスラー記念病院に勤め、ハイネマン院長の娘エヴァと婚約し、ゆくゆくは外科部長から院長という出世コースを掴みかけていた。医師として漠然としたジレンマを感じつつも、深く考えることなく手術を重ね、研究に打ち込んでいた。
そんなある日、頭部を銃で撃たれた重傷の少年ヨハンが搬送されてくる。Dr.テンマは、院長の命令を無視してオペを執刀し、ヨハンの命を救う。しかしそれが院長の不興を買うなどの結果となり、院内の政治力学によって、テンマの順風な状況は一変し出世コースから転落する。そんな中、院長、外科部長らの殺害事件が発生。同時に、入院中だったヨハンと彼の双子の妹が失踪する。
1995年、外科部長となり職務に励んでいたテンマの前に、美しい青年に成長したヨハンが現れる。テンマの患者ユンケルスを目の前で何の躊躇もなく射殺し、過去の殺人を告白するヨハン。殺人鬼を蘇らせてしまったと自らの責任を感じたテンマは、怪物ヨハンを射殺するために、ヨハンの双子の妹アンナに再会することを企てる。殺人犯の濡れ衣を着せられ、キレ者のルンゲ警部に目をつけられたテンマは、ドイツ国内を逃亡しながらヨハンを追跡する。
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